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Rad Pants  Canadian national outdoor uniform

その国ではポピュラーだが、他の国では殆ど見かけないものがある。
この「Rad Pants」もその一つで、カナダでは履いている人が多いが、他国では殆ど知られていない。隣国のアメリカですら、このパンツの中身は9割り方カナダ製である。
カナダ人しか履かない理由としては、まずカナダのMEC(カナダ版REI)でしか売っていないからだろう。
MECはカナダの大都市には大抵あるが、商品を購入するにはメンバーになる必要がある。
次に、デザインがあまりかっこ良くない。漁協ズボンにも似た形で、購買意欲を掻き立てるデザインとはけして言えない。
それでは何故カナダ人はそれを履くのか?
それは丈夫で機能的、値段も比較的安く、(カナダでは)手に入りやすいからだろう。
事実カナダでは、ガイドやレンジャーが良く履いている。

以前はあまり欲しくなかったのだが、BACKPACKER.comのこの記事を読んだら欲しくなったので、購入してみた。


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材質は3.6ozのナイロンで、ウエストには調節可能なゴムベルト、ポケットは前部に二つ後部右に一つ、両腿にそれぞれ一つの5ポケットである。
最大の特徴は裾のジャージで、ずり上がりを防ぎ、吸血昆虫の浸入を妨げる。ゴム長を履くにも具合が良いので、カヌーにも便利である。
尻は二重になっていて強度を増している。
股にはクライミングパンツと同様のクロッチがあり、180度の開脚も可能。
比較的細身だが足を上げやすい。


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裾のジャージ。
最大の特徴であり利点なのだが、生地が厚く乾き難い欠点も有る。
当然、捲り上げることはできないが、上にスライドさせてニッカのように履くことはできる。


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尻のアップ。
シンプルなロゴは、見慣れると味わい深い。
二重になっているので丈夫である。


このパンツを実際に履いてみると、その動きやすさに驚く。
足は自由に動かせるし、裾がすぼまっているので邪魔にならない。
MECで20年以上に渡り人気商品であることが良くわかる。
「デザインがあまりかっこ良くない」とは書いたが、これを履く人にも左右されることもある。数年前にアラスカのジュノーで会った女性が履いていたが実にハンサムで良かった。

尚、このRad Pantsはアウトドア用として非常に優れたパンツだが、日本の夏には向かないかもしれない。
中厚の生地は丈夫だがかなり蒸れそうだし、細身で裾が絞まっているので通気も悪い。
保水性の少ないナイロンなので、汗が下に降り裾のジャージに溜まるので、そこから靴下を通じ靴の内部が濡れてしまうと思われる。

真夏以外の季節でのバックパッキングや登山、ダニやヒルの多い地域での行動には良いだろう。

衣擦れの音が少々大きいのが気になるが、これは履きこめば解消されていくと思う。
by rwalker | 2007-03-07 20:59 | 衣類
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